村中宏

JEUGIAイベントレポート・ピロ氏編

adminsono

どうも、ピロ氏です。
うえたんの次は、ピロ視点からJEUGIA公演のご報告を致します。

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9月は何かと忙しい時期みたいですね。夏のコンクールは終わったとこやけど、学校のテスト期間と被っていたり(かなり盲点)、秋はコンサートも多いのでドタバタしてるようです。

そんな中、講習会、選定会、そしてミニコンサートと言う名のガチコンサートにお越しくださった皆様には、重ね重ね御礼申し上げます。皆で準備してきた甲斐がありました。とても嬉しいです。

思うのですが、お金を出して、時間を割いて来てもらえるというのは、本当にありがたい事ですよね。

ガラガラだったらどうしよう…途中で帰られちゃったらどうしよう…当日は、そんなハラハラした気持ちでいっぱいの朝を迎えました。

早い時間から暑いくらいの快晴に恵まれたのは、またしても晴れ男ゆとたんのおかげかなぁ…と思いながら講習会で使う資料や楽譜の確認をし、ロードバイク並みに酷使している真っ赤な折りたたみ自転車をギコギコこぎながらJEUGIA三条本店へ向かいます。

もともと11時集合でリハとは言いながらも、蓋を開けて見ればセッティング・照明の打ち合わせやプログラム冊子確認、講習会の部屋をチェックにとJEUGIA小上さんと一緒にてんてこ舞い。
合間に他のスタッフさんとも挨拶を交わしながら、ヤマハの吉田さんまで巻き込んで設営やステマネ(ステージマネージャー)などあれこれお願いしてしまいました。それでも、嫌な顔一つせず対応してくださって本当に助かりました。

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すたんのためにせっせと譜面台を準備します笑

裏方、ステマネ、というのは普段は表だって目立つ仕事ではありません。しかし、この人がいないとイベントやコンサートは絶対に開催不可能なのです。奏者を、演奏することにだけ集中させてくれる無くてはならない存在。ブラビッシモ。

リハ後には、そんな感謝の思いと、ドトールの炭焼きチキンサンドを噛み締めながら最後の打ち合わせ。いよいよ講習会/選定会が始まります。

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ファゴット講習会では、楽器のメンテナンスの大切さ、それから奏法のチェックと、実際に音を出しながら参加者それぞれにアドバイスをしていきます。

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メンテナンスの事については、とても、…なんというか、デリケートな事なので賛否あるとは思いますが、僕の考えを書いてみようと思います。ヒヤヒヤ

完璧とは言わずとも、ある程度ちゃんと音を出せる状態の楽器で毎日練習することがやっぱり大事です。

学校所有のファゴットを見させてもらう機会もたまにあるのですが、半分くらいは壊れています。
それこそタンポが息もれして低音が全く鳴らないなんてザラで、酷いと剥がれてるとかね。

あまりお金が無い(部費など)中でやっている所が大半なので、「こんなんじゃ駄目だよ」なんて冷たい事は勿論言いませんが、じゃあ自分の使う楽器がどんな状態なのか知らないまま使ってていいのかと言うと、個人的には全くそうは思いません。

僕の楽器を実際に触ってもらいながら、どういう状態が正しい状態で、この部品にはどんな役割があって…そんな感じで話しをしました。

普段、それこそ吹奏楽部なんかでは少人数のファゴットですので比較対象も無い中、単なる楽器の不具合を、自分の吹き方が悪いんだとか、自分が下手なんだと思って悩んで欲しく無いです。

僕は幸運にも、若かりし頃(笑)、初めて吹いた学校所有のファゴットが、しばらく放置されていたものの音自体はちゃんと出る楽器だったので、すんなりと楽器を吹く楽しみを味わう事が出来ました。

コンサートでは裏方やステマネが重要なように、楽器にも修理や調整がとても大切です。こういう講習会を通して、少しずつでも理解してもらえたらいいなと思います。

…悲しいかな、ファゴットの修理や調整が出来る職人は限られているので、それもさらに悪循環となっているんですよね…。泣
世間の風当たりが冷たいファゴットなのでした。こんなに暖かい音するのにね。

レッスンの方は、奏法など基本的な所を教えながら、せっかくお二人の参加者でしたので、デュオをやってみました。

これはうえたんにアドバイスをもらっての僕自身初めての試みだったのですが、ファゴットはなかなか人口がいないのでファゴットアンサンブルの楽しみを味わってもらおうと思いやってみたのです。

知ってますか?知ってますか?ファゴットってね~、一人で吹いててもポーポー言ってるだけですけど、二人になった途端ものすごい重厚でなんとも言えない響きがするんです!!

デュオの楽譜を3人で、なので僕はそれぞれのパートをお手伝い。
大体慣れてきてくれたかな、と思ったら、僕はサポートをやめて2人にやらせます。

まずはファゴット同士の響きを楽しんでもらって、それから自分達でアンサンブルする難しさを知ってもらおうと思い企画してみました。
初対面の人と急に2人っきりでアンサンブルって…焦りますよね。自分だったらやりたくない笑

前に人がいて色々やってくれると楽ですよねって部分と、自分達でやんなきゃいけない時の大変さをちょっぴりわかってもらって、講習会は終了。

からのコンサートがしんどいのなんのって!笑

でもお客様に疲れた顔は見せません。僕は、例えズタボロな演奏してしまったとしても、心で泣きながら顔は笑うようにしています。

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そういえば今まで、アンサンブルの本番で演奏に没頭したことは無かったのですが、今回初めてそんな事をやってました。

すたんやうえたんが少し書いてたように、良い集中が出来ていたんだと思います。

緊張した時は、客をジャガイモだと思え!カボチャだと思え!て聞いたことがありますが笑、本当にのめり込む事が出来た時は、イモでもカボチャでもなく、存在が消えますね。

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明太子おにぎりでもありません。

どんな風に見られてるかなぁとか、失敗しないかなぁとかそんな邪念は意識からなくなり、次から次へともっとああしたい、こう吹きたい、そんな気持ちがうじゃうじゃと湧き出てきます。

身体は疲れているはずなのに、終わった時には腕に少しビリビリした感触と「あ、いまコンサートだったんだ」というのに気付くこの感じがあった時は、好評を頂けているので今回も悪い演奏では無かった…かな?と思います。
少なくともガチガチでぶっきらぼうな演奏では無かったはず…いやわかんない笑

アンサンブルでそんな経験が出来るとは夢にも思ってなかったので、これはもうソノリテのメンバーに感謝です。よほど信頼している証でしょうね。

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ありがとさん

某藝大クラリネット科教授のお言葉ですが、「なんべんも練習して合わせをして、みなさん上手に吹くんだけど、そういう予定調和の音楽じゃなくて、なんべんも合わせしたってのが見えないような、常に毎回、新しい発見を見つけられるような、いつも新鮮な演奏をして欲しい」…知ってる人にはバレそうな書き方してしまった笑 某の時点であれか。汗

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いつも合わせではおんぶにだっこしてもらってる僕ですけど(主に譜読みの意味で汗)、次回4月の一周年コンサートでもまた力を合わせて頑張っていきたいと思います!ウインドクインテットソノリテを、これからもよろしくお願いします~

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連日ブログリレー、最後は誰かな?

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ウインドクインテット・ソノリテ
ウインドクインテット・ソノリテは2013年12月、関西を中心に活躍するプロの管楽器奏者により結成された気鋭の木管五重奏団。2016年には第26回青山音楽賞(バロックザール賞)を受賞。五人の意気のあった演奏と、多彩な響き(=ソノリテ)が魅力の木管五重奏として、東京、名古屋、大阪、京都、兵庫、大分などの各地で演奏活動を重ねている。
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